フェルミ─ディラック統計
自然界に存在する素粒子は、統計法則の違いでフェルミ粒子とボース粒子の2種類に分類される。2個以上の粒子が同一の量子状態をとることを禁止する(パウリの排他律)のがフェルミ ─ ディラック統計で、電子、陽子、中性子、クオークなどはこの統計に従うフェルミ粒子である。これらが奇数個集まって構成するヘリウム3原子は、全体として一つのフェルミ粒子(複合フェルミ粒子)として振る舞う。これに対して、同一の量子状態をとる粒子数に制限がないのがボース─アインシュタイン統計で、フェルミ粒子が偶数個集まって構成するヘリウム4原子は、全体として一つのボース粒子として振る舞う。風船に詰めるヘリウムガスはヘリウム4である。
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